2024年は「うるう年」です。
うるう年といえば、「2月29日がある年」「4年に1度」と認識している方が多いと思います。
しかし、なぜうるう年があるのか、必ずしも4年に1度とは限らないということは知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はうるう年について調べてみました。
うるう年とは?
うるう年でない通常の年は、「平年(へいねん)」と呼ばれます。
平年の年間日数「365日」は、地球が太陽の周りを1周する公転周期にあたります。
しかし、地球の公転周期は正確には365.24219日であり、毎年約6時間(0.25日)のずれが生じることになります。

このずれが積み重なると、数年後には季節とカレンダーの日付が大きくずれてしまいます。
このずれを修正するのが、うるう年です。
うるう年を設けることで、1年あたり約6時間のずれを、4年でまとめて1日分(=24時間)にして調整しているのです。
うるう年の語源
うるう年は、漢字で「閏年」と書きます。
「閏」は中国で生まれた漢字で、「暦において1年の月数や日数が平年よりも多いこと」を意味します。常用外漢字なので、「うるう年」とひらがな表記の方がよく見かけるかもしれませんね。
成り立ちは「門の中に王がいるさま」「金銭・財宝があるさま」など諸説あります。
「閏」という漢字が中国から日本に伝わってきたとき、当時の日本人には読めませんでした。
そこでかたちの似ている「潤」の読み「うるう」「うるむ」をあてたといわれています。
4年に1度とは限らない
うるう年は通常4年に1度、4の倍数年に訪れます。
「オリンピックの年」と覚えている方も多いかもしれませんね。
この認識は大体合っていますが、実は一部例外があります。
うるう年の挿入ルールは、現在世界中で使われている「グレゴリオ暦」で定められています。
グレゴリオ暦の制定前(ユリウス暦)では、うるう年を必ず4年に1度入れていました。
しかし、このルールだと反対に「時間を足しすぎてしまう」ことになり、40年で約7時間20分のずれが生じてしまうのだそうです。
この「足しすぎ」を調整するため、グレゴリオ暦では「うるう年を400年間で97回」とし、以下のルールを設けました。
① 西暦年号が4で割り切れる年をうるう年とする。
② ①の例外として、西暦年号が100で割り切れて400で割り切れない年は平年とする。
(参考:国立天文台 https://www.nao.ac.jp/faq/a0306.html)
具体的にはどういうことなのでしょうか。
以下は、今後のうるう年を並べたものです。
2024/2028/2032/2036/2040/2044/2048/2052/2056/2060/2064/
2068/2072/2076/2080/2084/2088/2092/2096/2100 ←100で割り切れて400で割り切れない=平年
直近で例外となるのは2100年。76年後、注意が必要ですね。
うるう年の変遷については以下の記事を参考にさせていただきました。
とてもわかりやすく書かれているので、興味のある方はぜひご覧ください。
2月29日の記念日
2月29日は「うるう日」といいます。
うるう日にはどのような記念日があるのか、調べてみました。
富士急の日
富士急行株式会社が、2と29を「富士急」と読む語呂合わせから制定しました。
にんにくの日
「伝統にんにく卵黄」などの健康補助食品の通信販売で知られる株式会社健康家族が制定しました。
こちらも2と29で「にんにく」と読む語呂合わせから来ています。
世界希少・難病性疾患の日(Rare Disease Day)
より良い診断や治療による、希少・難治性疾患の患者さんの生活の質の向上を目指して、スウェーデンで2008年から始まった活動です。
うるう日は「希少」であるため、この日を記念して開催されています。
平年では2月28日に開催されます。
東京スカイツリー完成
東京スカイツリーは、2012年2月29日に完成しました。
開業は同年5月22日でしたが、誕生日はうるう日だったのですね。
4年に1度ということもあってか、イベントやお祭りはほとんど見つかりませんでしたが、
ぴったりな語呂合わせや特別な意味を持つ記念日があることがわかりました。
今回は「うるう年」について調べてみました。
2月29日を過ぎると平年と同じように過ごしてしまいがちですが、ちょっと特別な気持ちで迎えてみてはいかがでしょうか。
2024年も、どうぞよろしくお願いいたします!