資料を作成するとき、どんなフォントを使っていますか?
フォントには種類が多く、どれを使ったらいいか迷ってしまう方も多いかと思います。
以前、おすすめのフォントとして「メイリオ」をご紹介しました。
今回は、UDフォントの1種である「BIZ UDゴシック」「BIZ UD明朝」をご紹介します。
〈メイリオの記事はこちらです!〉
UDフォントとは
UD(ユニバーサルデザイン※)フォントとは、できるだけ多くの人がわかりやすく、読みやすいように工夫されたフォントです。
フォントメーカー各社より、さまざまなUDフォントが開発されています。
私たちは日々の暮らしの中で、雑誌や新聞といった印刷物、パソコンやスマホのディスプレイなど、さまざまなところで「文字」を読み、情報を得ています。
文字が見にくかったり読みにくかったりすると、情報を正確に読み取ることができません。
また、高齢化に伴い小さい文字が読みにくい人が増えていることや、障がいをもっている方や外国人なども含め、より多くの人が暮らしやすい社会となるためにも、UDフォントの重要性は高まっています。
※ 年齢や障がいなどの有無に関わらず、できるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすること。
UDフォントの特徴
UDフォントは、厳密な字形の定義があるわけではありません。
そのため、フォントメーカーのUDに対する考え方が重要になります。
今回は、株式会社モリサワのUDフォントをもとに、特徴をご紹介します。
モリサワのUDフォントは、「文字のかたちがわかりやすいこと」「読みまちがえにくいこと」「文章が読みやすいこと」をコンセプトに開発されました。
文字のかたちがわかりやすいこと
出典:https://www.morisawa.co.jp/about/resources/fonts/
シルエットの似た文字「S」「3」「6」などは、アキの部分が狭いと見間違いを起こしやすくなります。
このような問題を解消するため、アキの間隔などを調整し、判別しやすくする工夫がなされています。
読みまちがえにくいこと
出典:https://www.morisawa.co.jp/about/resources/fonts/
UDフォントは文字がつぶれたりかすれたりする場面も想定し、デザインされています。
例えば、コピーを取ったり、FAXを送信したりする場面では、文字がつぶれやすくなります。視力に問題がなくても、文字がつぶれてしまっては正確に文字を読み取ることはできません。
UDフォントはこのような場面も想定し、デザインされているのです。
このように比較してみると、UDフォントの特徴がよくわかります。
“自分が読めるから他の人も読めるだろう”という認識ではなく、より多くの人が読みやすい文字を使うように意識することが大切ですね。
おすすめのUDフォント 「BIZ UDゴシック」「BIZ UD明朝」
「BIZ UDゴシック」「BIZ UD明朝」は、モリサワが開発したフォントです。
会員登録をすれば無償で利用できるので、手軽にUDフォントの効果を体感できます。
また、日常的な文書作成に活用できるよう、Office製品で使いやすい仕様で提供されています。
Office製品で使いやすくするために、以下3つの特徴があります。
① 行間
行間が大幅に広がらないように、Offce製品に適した仕様になっています。
フォントによっては、Office製品で使用したときに行間が大幅に広がってしまうことがありますが、その使いにくさを解消したフォントです。
② プロポーショナル・等幅
「MS Pゴシック」「MSゴシック」と同様に、Pの有無で区別したプロポーショナル・等幅があります。
プロポーショナルフォント(Pあり)は、文字ごとの文字幅を個別に設定してあるフォントのことで、等幅フォント(Pなし)は、文字幅が一定のフォントのことです。
一般の資料では、「P」のつくフォントを使用した方がきれいに組むことができます。
下の図を見てわかるように、プロポーショナルフォントは文字によって文字幅が調節されるので、自然な文字間隔になり読みやすくなります。
③「B(太字)」ボタンでウエイトを切り替え
Office製品の「B(太字)」ボタンで、Regular(標準の太さ)をBold(標準より太め)のフォントに切り替えることができます。
「B(太字)」ボタンで簡単にウエイトの調整が可能です。
★「BIZ UDゴシック」「BIZ UD明朝」のダウンロードはこちら!https://www.morisawa.co.jp/products/fonts/bizplus/
- ご利用には会員登録が必要です。
ただし、Windows10の2018年10月のアップデート以降には、標準搭載されています。 - 上記HPには、有償フォントも紹介されています。
- 「BIZ UDゴシック」「BIZ UD明朝」は、有償フォントに比べるとウエイトの種類が少ないです。
いかがでしたか?
読みやすいフォントをいくつか知っておくと、資料を作成するときにフォントを選びやすくなると思います。
「BIZ UDゴシック」「BIZ UD明朝」をまだ使ったことがない方は、ぜひ試してみてください。